はじめに

仏教の経典から断片的に抽出した金言集です。

これ!

和訳に関しては訳者の個性がおおいに反映されるところではありますが、
本書では難解な言葉は少なく、読み手に対する優しさを感じました。

例えば「慈悲」の意訳。

相手と共に喜び、共に悲しんであげる

結構好きかも。

仏教の教えとは?

その他、私が気になった箇所を以下引用します。

仏の教えは、説かなければならないことを説き、
説く必要のないことを説かない。
すなわち、知らなければならないことを知り、断たなければならないものを断ち、
修めなければならないものを修め、
さとらなければならないものをさとれと教えるのである。
だから、人はまず問題を選ばなければならない
自分にとって何が第一の問題であるか、
何が自分にもっともおし迫っているものであるかを知って、
自分の心をととのえることから始めなければならない。

心をととのえる。
そういえばサッカーの長谷部選手の本でもありましたね。

道を求めて進んでゆくことは苦しい。
しかし、道を求める心のないことは、さらに苦しい。
この世に生まれ、老い、病んで、死ぬ。その苦しみには限りがない。
道を求めてゆくことは、牛が重荷を負って深い泥の中を行くときに、
疲れてもわき目もふらずに進み、泥をはなれてはじめて一息つくのと同じでなければならない。
欲の泥はさらに深いが、心を正しくして道を求めてゆけば、泥を離れて苦しみはうせるであろう。
人は善と悪とを、もともと別なものと思い、善悪にこだわっている。
しかし、単なる善もなく、単なる悪もない。
さとりの道に入った人はこの善悪はもともと別ではないと知って、その真理をさとるのである。
人は不幸を恐れて幸福を望む。
しかし、真実の智慧をもってこの二つをながめると、不幸の状態がそのままに、幸福となることがわかる。
それだから、不幸がそのままに幸福であるとさとって、
心身にまとわりついて自由を束縛する迷いも真実の自由も特別にはないと知って、
こうして、人はその真理をさとるのである。

総 評

  • 読みやすさ
  • わかりやすさ
  • コスパ
  • 啓発度
  • 信頼性
  • 即効性
  • 実用度
3.7

総 評

なんだかんだ言って、古典の啓発度は高い印象。
表紙はすこぶる怪しいけどね。

英訳版もあるようです

 

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